原因①　骨盤内の血流不足（冷え）と歪み
質の良い卵子を育てるため、脳の下垂体で産生された卵胞刺激ホルモンを卵胞に届けなければなりません。卵胞刺激ホルモンは血液によって卵胞まで運ばれるため、当然のことながら骨盤内の血流量をしっかりと上げておく必要があります。ホルモンがしっかりと届くことで質の良い卵子が育ち、受精もしやすく着床もしやすい受精卵になります。血流が悪くなる原因としましては、自律神経の乱れ、骨盤の歪みや鼠径部(股関節)周辺の筋肉の緊張、内臓下垂、呼吸が浅いなどが考えられます。これらの原因を治療+生活指導も含めて改善していきます。普段のちょっとしたことを意識するだけでも血流が良くなり、妊娠体質に近づきます。

原因②　卵子の老化
近年晩婚化傾向にあり、30代後半や40代で妊娠をされる方が増えております。女性は、生まれるときに原始卵胞を卵巣に蓄えていますが、それは年齢とともに減り続け、年々年をとってしまいます。新しく造られることはありません。年齢を重ねれば重ねるほど卵子の質は悪くなるということになります。この卵子の老化が不妊の大きな原因とも言われています。病院の検査では異常がないと言われたが、それでもなかなか子供ができない場合や採卵で採れた卵が半分しか正常ではなく、正常なものも胚盤胞まで進まない場合も卵子の老化が原因の一つと言われています。
老化してしまった卵子はどうにもならない？？ＡＭＨが低い、ＦＳＨが高い場合はどうにもならない？？
そんなことはありません。年齢よりも若く保たれている卵子もありますし、今ある卵の老化対策をすれば大丈夫です。今よりも卵胞にいく血流量を増やし、細胞の酸化を抑える食べ物や体をあたためる作用のある食べ物を摂取したり、睡眠をしっかりとる。このことしっかりやるだけでも、卵子は質の良いものが育ちます。実際に当院の治療を受け、今までの卵子よりも良くなり正常なものが増えたり、胚盤胞へ確実になるようになったりと、効果はしっかりと出ています。治療＋ご自身でもできることご指導していきそれをやっていただくことで、さらに効果が出やすくなります。

原因④　頭蓋骨の固着による脳下垂体の機能不全
妊娠に必要な女性ホルモンを分泌しているのは卵巣ですが、そのホルモンを出すように指令を出しているのは、視床下部や脳下垂体になります。卵巣自体に問題がなくても、指令を出す脳に問題がある場合も不妊や排卵障害、子宮内膜にも大きな影響を与えます。脳は頭蓋骨の中にあり、内臓とも密接な関係にあります。当然、頭蓋骨の動きが悪くなると指令を出す脳へも何らかの影響を及ぼしますので、結果ホルモン分泌へも影響を及ぼします。ホルモン分泌を正常にするには、脳と卵巣が正常に機能しなければいけません。また「脳脊髄液」は脳の中で生産され、頭部から背骨を通って仙骨までの間を呼吸に合わせて循環しています。この脳脊髄液がスムーズに循環している事によって、私たちの生命維持は正しく行われています。頭蓋骨の固着による脳の環境の悪さ、脳脊髄液の循環障害が視床下部や脳下垂体の機能を低下させ、不妊の原因になります。

原因⑤　東洋医学的に腎の気が低下している
東洋医学では、陰陽五行論という自然界のものは全て、木、火、土、金、水の５つの要素で成り立っているという考えがあり、人体もその5つにわけられ、肝、心、脾、肺、腎がバランスをとって成り立っているという考え方です。妊娠ということを考えると、生殖機能を司っている『腎』が凄く大切になってきます。なかなか妊娠に至らない方の多くは、東洋医学的にいう腎の気が低下しています。

その他の要因
排卵日ですが、結構間違えている方が多くいます。卵巣から排出された卵子が生きているのは12～24時間位と言われています。でもそこに精子がないともちろん受精しません。皆さん排卵日の確認は基礎体温を目安にしている方が多いと思います。しかしここに落とし穴がある場合も多いのです。
基礎体温ももちろんつけた方がいいですが、基礎体温と排卵日はずれることもあります。排卵日は子宮・卵巣の環境や脳や内臓が受けるストレスによって違ってきます。ですので、基礎体温より確実なやり方は毎月「排卵検査薬」を購入し排卵予定の数日前から1週間毎日チェックしてください。1週間毎日チェックすることが重要です。